明日はどこへ

漂泊の記録

北ア・雄山東尾根~龍王岳東尾根 20220504~05

雄山の頂上を右手に見ながら登っていく

【形態】4人

【対象】雪稜・岩稜

【場所】富山県北アルプス立山周辺

【特徴】剣岳北方稜線に行く予定で富山県条例に基づく届け出を出してあったが、知り合いのガイドから直前に「あまり雪がない」という情報が入り、急遽転進。グループでわいわい登るには楽しい尾根だが、扇沢~黒部平までが観光客どっさりで、人のいない山が好きな人間にはきつかった

【日程】2022年5月4~5日

▽4日 扇沢7:00~黒部平8:20~14:00テンバ

▽5日 テンバ6:00~雄山~8:00龍王岳東尾根取りつき~頂上~東一の越~12:30黒部平

 

▽4日 

黒部平駅のすぐ左側から出発

前日に15センチ程度の新雪があり

冷え込みもあったので快適な新雪斜面を登っていく

ところどころ急な尾根になるが、難しいところはない

雄山が見える位置まで来ると、頂上から東斜面にシュプールが続いていた

もちろんタンボ平にも

今日は気持ちいいだろうな

2681mピークにはテンバを切った跡があり

そこからは上部にトレースが続いていた

前日に入山者が入ったようだ

2780mピークを越え、適当な場所にテントを張った

新雪の下は氷並みの堅い雪斜面で

雪ノコでも切るのが大変だった

夕方から西風が続くなり

テントがバタバタと一晩中うるさかった

雄山が右手に見えてきた




▽5日

今日もまったり登山の予定なので明るくなってから起床

とりあえず雄山まで行って頂上から雷鳥沢方面を見ると

何百張りものテントが四角く区切られたテンバスペースいっぱいに張られていた

夏の涸沢並みだね

行かなくてよかった( ゚Д゚)

雄山から竜頭峰方面のコルに降り

そのまま雪斜面をまっすぐ龍王岳東尾根取りつきまで

すでに2パーティーが取りついており

一の越からは6人パーティーが向かってくるのが見えた

お手軽な岩稜は人気ですな

 

取りつき付近に荷物をデポし

ロープ1本とカム少々を持ちスタート

1ピッチ目こそロープを使ったが

この程度の緩い岩稜ならロープはいらんだろうということになり

そのままロープなしで適当に登り

追い付いた前のパーティーに譲ってもらい

そのまま頂上へ

岩場の途中にいた雷鳥のつがいのメス。最近、雷鳥を見かけることが多くなった気がする。増えてきたのだろうか

簡単ないわばが続く

下を見ると緩い傾斜であることが分かる



頂上からは直下のカールを降りる予定だったが

新雪雪崩の痕があったので最初は一の越方面に向かい

途中からカールを横切って取りつきにデポした荷物を回収

そのまま東一の越へ

タンボ平は最初こそ堅い雪斜面でアイゼンなしでは降りにくかったが

そのうち快適雪面になって

特にズボズボはまることもなく黒部平に到着

大量の観光客にうんざりしながら扇沢まで乗り継いだ

2日間とも適度の寒気が来た快適春山登山だった

東一の越からの龍王岳東尾根。龍の背のよう

タンボ平に残されたきれいなシュプールを、踏み跡で汚しながら降りていく

 

北ア・鹿島槍ヶ岳鎌尾根 20220424

【形態】単独

【対象】雪稜

【場所】長野県大町市北アルプス鹿島槍ヶ岳鎌尾根

【特徴】ダイレクト尾根の予定だったが、真っ暗な中で北俣本谷から左の谷に入ってしまい、復帰できないまま鎌尾根を登ることになってしまった。上部はシュルンドが続く。稜線に雪はなく、アイゼンなしで歩いた。もう今シーズンの雪稜は終わりですな

【日程】2022年4月24日 大谷原(1070m)1:40~北俣本谷最上部の堰堤(1460m)3:00~稜線(2720m)7:20~7:50南峰(2889m)8:10~赤岩尾根分岐~西沢~11:50大谷原

 

真っ暗な中出発。駐車場には数台の車があった

北俣本谷にもだれか入っているのかと気になる

林道のゲートのところで急にストロボがたかれ

息が止まるほどびっくりした

帰りに見ると、林野庁の野生生物調査だそう

ストロボをたかなくても撮影できる超高感度カメラにしてほしい

 

以前、東尾根を1人で日帰りで登った時に

樹林帯上部で正体不明のギラギラする光に追いかけられたことがある

その後は鹿島の尾根を真夜中に歩くのはトラウマになっている

追いかけられた時はちょうど満月が稜線の向こうに沈んだ後

日の出までの短時間の真っ暗闇での出来事だった

昼頃に大谷原に戻った時には車は自分のものしかなく

その日の入山者はいなかった

あのギラギラする光ななんだったのだろうかと今も思う

その後しばらくは1人での真夜中歩きはできなかった

 

今日もまたストロボの光のせいで気持ちがひくひくしてきた

こんな時は

得体のしれないものが目に入らぬように

下を向いて歩き続けるに限る

でないと帰りたくなってしまうから

そのうち林道終点にある巨大堰堤到着

中のトンネルを通り北俣本谷の右岸沿いを進む

いくつか堰堤を雪伝いに越え

巨大堰堤にぶち当たった

左右とも岩壁のため、まいていけそうにない

北俣本谷も何度か通っているが

こんな場所あったっけと頭をひねっていると

堰堤本体に鉄製のはしごがついていた

高さ7、8mはありそうだが、下を向かずに登っていく

最後の堰堤のはしご。雪の重みで斜めっている

上部はまっさらな雪面

鎌尾根末端の1600m地点を見過ごさないように気を付けて歩いていく

しかし高度計が1650mになっても末端が出てこない

おかしい

1600mまで戻ると

ちょっと急なルンぜが左岸に出てきた

尾根の末端らしくはないが

これが北俣本谷なのだろうと見込みをつけて上がっていく

傾斜が緩むと

上部には広大なデブリ地帯が広がっていた

東の空が徐々に明るさを増してきて

やっと違う場所を登っていることに気づく

あーあ、沢と尾根を間違えた

東尾根の向こうに太陽が昇ってきた


まだ周囲は見えないが鎌尾根なのだろう

登りながら本谷がどこか探すと

右の遥か下に茶色のデブリが流れているのが見えてきた

このまま右に尾根の斜面を下っていくと合流できそうだが

もしかしたら岩壁で阻まれるかも

ダイレクト尾根は登ったことはあるけど

鎌尾根はないので

このまま登り続けることにした

本谷を見落とさないようにするには

最後の堰堤を渡った後にぎりぎりまで左岸に寄って歩くべきだった

登るはずだったダイレクト尾根。雪面にクラックが水平に入っている

鎌尾根を登っていくと

だんだんダイレクト尾根が見えてきた

中盤で水平方向にまっすぐクラックが入り

底雪崩が起きかけているのが見える

雪の状態は悪そうだから

鎌尾根で良かったかもと負け惜しみで考えてみる

こちらも上部に近づくにしたがってシュルンドが多発

不安定な雪壁を草付きまで下りまた登る

という動作を繰り返す

最も大きなシュルンドではダブルアックスで

傾斜80度、5、6mの雪壁登りするところもあった

今日は高曇りなので雪が安定していて助かった

ぐさぐさなら敗退確実だったろう

途中で東尾根を登っているパーティが見えた

シュルンド多発警報発令中

気持ちの良い尾根。シュルンドさえなければ

深さ5mはありそうなクレバス。あと20センチ幅が広がると渡るのが困難になる

最も大きかった割れ目

ダブルアックスで行く



尾根への乗越地点には雪庇はなく稜線着

稜線に雪は少なく、夏道が出ていたためアイゼンを外し

そのまま頂上まで

主稜線も西斜面も6月並みの雪の少なさだろう

今年は寒い冬が続いたが

4月の初夏の陽気で溶けてしまったようだ

youtu.be

計画では北俣本谷を下る予定だったが

雪の状態が良くないことから赤岩尾根下山に変更

小休止の後

主稜線を行き、赤岩尾根の分岐から不安定なトラバースへ

早々と西沢に入りまっすぐ下降

昼前に大谷原に着いた

らいてうの夫婦。オスは夏毛に変わりかけている

鎌尾根は真ん中の雪稜。下部は傾斜35度位、上部は45度位で全体に緩い



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北ア・笠ヶ岳穴毛谷四尾根 20220409~10

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【形態】単独

【対象】雪稜

【場所】岐阜県高山市北アルプス笠ヶ岳4尾根

【特徴】雪が平年より多く、初夏を思わせる暑さの中での急斜面の上り下りは、雪崩を誘発しそうで気持ち悪かった。雪が多かった分、あちこちに美しいヒマラヤ襞が残っていた

【日程】2022年4月9~10日 

▽9日  岐阜県高山市神坂の登山者駐車場(1040m)4:00~4ノ沢出合~4尾根取り付き(1760m)~ 10:00岩峰~13:20緑の笠(2654m)

▽10日 緑の笠4:20~5:30笠ヶ岳頂上(2898m)5:40~6:20 4ノ沢Aルンゼ乗越~クリヤノ頭~クリヤノ岩小屋~11:50駐車場

 

▽9日 

満点の星空の下、ラテを付けて出発

左俣林道に入るとすぐに雪道になった

4月としては近年にない残雪だ

まもなく右岸に橋を渡り、穴毛谷に入っていく

デブリはほとんど出ておらず、歩きやすい斜面が続く

堰堤を難なく越えると、谷は北向きに曲がっていく

明るくなり始め、そろそろ日の出だ

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間ノ沢、三ノ沢からも大して雪崩れていない

四ノ沢など、まっさらな斜面が続き、

正面のピナクルと左の第一岩稜が好対照をなしている

いずれも朝日が当たって、まばゆくばかりに輝いている

こんな季節にピナクルに登れれば最高だろう

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三ノ沢と二尾根に上がれそうな斜面

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デブリがほとんどないきれいな穴毛谷

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四ノ沢の日の出。左の第一岩稜と右のピナクルが相似形をなしている

四尾根は以前、日帰りで登ったことがある

その際は四ノ沢を少し上がり、最初のルンゼを右に入って尾根に達した

尾根の直下がブッシュに引っかかったハング雪の連続で難儀した思い出がある

今日は四ノ沢出合~五ノ沢出合の間のルンゼを上がる予定だ

 

四ノ沢出合を過ぎ、

左岸には、穴毛谷の名前の由来となった巨大な穴が空いた岩壁がある

その正面が登り口になる

ルンゼにデブリはなく、雪面が硬い

尾根上のコルまで見えている近さだが、

アイゼンが滑ったら下まで行ってしまう急傾斜なので気をつけて行く

途中振り返ると、穴毛大滝が見えた

この角度で見るのは初めてで新鮮だ

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右のルンぜか、それとも左か。どちらを登ればいいのかは地形図に書いてある

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登り口は「穴」の正面にある

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この位置から見る穴毛大滝は初めて


コルに上がると三尾根が目の前に見えた

四尾根のここから上は薮、下はキノコ雪が続いている

なかなか絶妙な場所にあるコルだこと

このコルがないと、尾根に上がるのが大変そうだ

そのまま休まずに下部の急尾根に取り付く

薮が意外に密集して生えており、ザックに枝があちこち引っかかり上りにくい

しかも、薮と薮の間は急雪壁

後方から強い日差しが照りつけ始めたので、雪壁は緩む一方だ

できるだけ早く安定したところまで登りたい

休まずに登り続け、前回、四ノ沢側から登った地点にある緩傾斜地で一服する

ここまで来ると、尾根の幅は広がり、安定して登って行ける

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四尾根末端はキノコ雪がすごいことになっている

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三尾根と二尾根


尾根上には所どころシュルンドや大穴があり、

油断すると下半身がズボッと埋まってしまう

そのまま後ろ向きに滑落してしまいそうなので、

雪を踏み抜かないように注意する

尾根は北西方向から、緩く西方向に曲がっていく

この辺りは白馬主稜と同じくらい気持ちがいい

もとい

人がほぼいない分だけ、こちらの方が気持ちがいい

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あちこちにシュルンドが口を開けている

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穂高と五尾根を見ながら雪稜を行く。そろそろ雪がグサグサになってきた

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すると、上部に城塞のような岩場が近づいてきた

パートナーがいれば、まっすぐ岩登りするのも楽しそうだが、今日は1人

おとなしく雪壁から抜けることにする

さて、前回はどこから登ったのか全く記憶がない

そんな時はまずはしっかり観察

右側は急斜面で、行くのは危険だろう

左側は上がれそうだが、急角度になる辺りに3~4つの大きなしわが見えている

シュルンドだ。そこで1人作戦会議

岩場の基部まで右側から上がり、

基部を左に回り込んで、岩場左の雪壁を登ることにする

基部までは傾斜は急だが雪は安定している

しかし基部にも大きなシュルンドが発達していた

一度クライムダウンし、左に回り込もうとするが、

3~4つのしわに見えたシュルンドが大きく、上がって行けそうにない

もう一度基部まで上がり、ロープで確保しながら登ることに変更

基部の直径2~3センチの灌木にロープの末端を結び、

シュルンドを踏み抜かないようにトラバース

途中、気休め程度の細い灌木に中間支点を2つ取り、急雪壁を10m登ると、

立派な白樺の木に支点を取れた

再び、最初の支点までクライムダウンし、支点を回収しながら白樺まで

1人でロープを使うと、尺取り虫スタイルになるので疲れる

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岩峰が近づいてきた。どこから登ろかな

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左から第一岩稜、第二岩稜、ピナクル。日本離れした光景にうっとり

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1ピッチロープを出した

そこからはさらに急斜面になった雪壁

強い日差しで雪は緩みまくっており、胸ラッセルになる

岩峰を回り込んで稜線まで距離にして100m足らずだと思うが、体力を消耗した

テン場に最適な岩陰があるコルでしばらく休憩

ピナクルの頂上とほぼ同じくらいの高さで

ピナクルと第一岩稜が重なって見える展望台だ

菓子パンでエネルギーを供給するが、

暑すぎるためか回復がはかばかしくない

もう緑の笠はすぐ目の前に見えるというのに・・・

その上は足首か、すね程度のラッセルが続き

20歩歩いては一休みしながら、ちんたら歩いて行く

右手には、10年ほど前の秋に五ノ沢を遡行した時に

気持ちよかったカールが広がっている

雨が多い年で、五ノ沢の核心のハング滝は完全なシャワー状態

あの時はやばかったなあ

それに比べると、今日の山はハイキングレベルかも

 

緑の笠の岩壁を右に回り込み、

左斜めに続く斜面を登っていくと、緑の笠の頂上に着いた

笠の頂上は目の前の別天地だ

時間は少し早いが、ここにテントを張った

高気圧の動きから、南西風が強くなると想定し、

西側と南側に特に大きなブロックを積んだ

スノーボーダー1人が頂上からカールに向けて滑っていた

笠ヶ岳なんて誰もいないだろうと思っていたので意外だった

ボーダーは抜戸方面の最低コルに上がり、姿を消した

今日はボッカも兼ねて、水2㍑や缶ビールも持ち上げたが

ちょっと体力的にきつかった

ビールを飲んで、東京FMのスナックラジオを聞きながらうとうとして翌日に備えた

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岩峰を越すと緑の笠の岩場が見えてくる

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緑の笠の頂上に着き振り返る

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笠のふところに抱かれて眠るなんて最高っ!

▽10日 

3時起床。4時20分に歩き出すころには、東の空が明るくなり始めていた

日の出が早くなったものだ

「グワワワワ」というライチョウの鳴き声ももう聞こえる

今日も暑くなることを想定し

南西尾根と別れる付近にある急雪壁を朝の早い時間帯に下りたいと思っていた

以前、抜戸南尾根を登ってクリヤ谷に下りた際

この雪壁がグサグサで不安定きわまりなく、とても怖い思いをしたためだ

 

まずは緑の笠をまっすぐ西に下り、そのまま急な雪壁を稜線まで

稜線上のハイマツはすべて雪で覆われており、今年がいかに雪が多いかが分かる

笠ヶ岳山荘を右手に見ながら頂上まで

頂上でちょうど日の出。いつ見ても気持ちがいいものだ

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すぐ下に緑の笠の頂上が見える

ふと緑の笠に目を落とすと、人がいる!

カールから上がってきた1人と、トレースをたどってきたと思われる2~3人

昨日作ったテンバ辺りで記念写真を撮っている

四尾根を登ってきたのだろうか

(その後、ヤマレコに五ノ沢を登り六ノ沢を下ったパーティーの記録が掲載され

た)

そそくさと頂上を後にして、南の尾根へ

南西尾根と別れる所にちょうど雪庇がない地点があり、そこから急斜面に下りる

朝早いためか雪面は硬く締まっており

まっすぐ下を向いて歩いて行けた

それでも四ノ沢に吸い込まれそうな急斜面だ

四ノ沢Aルンゼのコルで一休み

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以前、三尾根を登った時はロール状の大きな雪庇があったが、今年は顕著なものはなかった

そこから雷鳥岩までずっとトラバースが続く

もともと右足首が硬く動きが悪いため

この右斜面トラバースはアイゼンを引っかけやすい

気をつけながら進むが次第に足首が痛くなってきた

何度も小休止を繰り返しながら雷鳥岩着

そこからクリヤノ頭までもまだ右下がりの急斜面のトラバース

クリヤノ頭を回り込み、やっとのことで右足首のストレスから解消されるが

足首の痛みは帰宅後も数日続いた

クリヤ谷の雪はグサグサだが、大きな雪崩の危険は少ないと判断

面倒くさい広サコ尾根の下りを回避し、谷をまっすぐ降りてクリヤノ岩小屋

錫杖のアイスは、もうほとんど残っていなかった

そこからは踏み抜きが多くなりさらに消耗

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錫杖岳北東壁のアイス残骸を見ながら槍見へ

渡渉点を超しても雪道が続いた

槍見から車道を30分歩いて、駐車場に戻った。

   

中ア・南駒ケ岳 20220321

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2591mピークから頂上を仰ぐ。一筋のトレースをつけて歩くのは楽しい


【形態】単独

【対象】雪山

【場所】長野県大桑村の中ア南駒ケ岳

【特徴】夏道だが、2591mピークから先はナイフリッジの上り下りが続く面白い尾根。登りの途中でアイゼンが壊れ、応急措置でそのまま登ったが、アイスバーンで10回ほどアイゼンが外れ、危うかった。山をなめすぎだったかも

【日程】3月21日伊奈川ダム下ゲート(950m)4:20~5:30林道終点・登山口(1450m)~7:00 1920m地点7:10~9:20 2411mP9:30~10:15 2591mP~12:35頂上(2841m)12:45~14:30 2591mP~19:00ゲート

 

ダム下のゲートを真っ暗ななか出発

3連休ということもあり、浜松と名古屋ナンバーの登山者の車が2台置いてあった

今年は豪雪で

3月も下旬というのに林道は7割方雪道だった

林道終点の南駒登山口にははしごがあるが

そこも雪で埋まっている

他の登山者たちは越百山方面に行ったようでトレースはない

夏道に沿って歩いていくが

すべて雪で埋まっている

薄暗い中なにやら視線を感じ

前を見るとカモシカつぶらな瞳でこちらをながめていた

本当にういやつじゃの

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登山口のカモシカ

 

登山道の初めは急斜面で、トラバース気味に上がっていく

完全な雪斜面になっており、滑落しそうで恐々行く

途中で我慢できなくなり、わかんを付けスリップ止めとする

最初の尾根に出ると、後方に御嶽山が見えた

今日は噴煙が見えず、ご機嫌良さそうだ

 

1946m付近は夏道に雪がたんまりあり

樹木の枝が低くなって

腰を曲げて下を通って行かねばならない

なかなか腰に来る登りだ

途中で早くもリッジが出てきた

ホントに雪が多い冬ですこと

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雪が多く、腰を曲げて枝をくぐっていかなきゃならない

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樹林帯から早くもリッジ登り

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ぶっこわれたアイゼン。古いアイゼンはだめです



下りで間違った尾根に入りそうな2250mの尾根の分岐に赤布をつけていく

2411mPで一休み

わかんをアイゼンに替えようとしたら

なんと、右側のアイゼンのプラスチック製留め金がパキッと折れてしまった

これはやばい、敗退かも

と焦ったが

何とかひもで補強し足に装着

左をつけようとしたら、こちらもパキッ

今日は半ば、春のぽかぽかアイトレのつもりで

20年ほど前の古いアイゼンを持ってきた

もちろん爪先は研いでおらず真ん丸だ

それでも何とか足につけ再出発

頂上を見渡せる2591mPから先はナイフリッジと

雪庇の美味しい上り下りが続く

前々日は20~30センチぐらいの新雪が積もったようで

ラッセルしながら行く

 

しかししばらく歩くと、ひもが緩み

そのたびにアイゼンが外れる

だが、引き返そうという気にはならない(なめすぎです)

そのうち、斜面は完全なアイスバーンになった

あれっ、ここでアイゼン外れるとヤバいぞ

という地点でやっぱり外れ

必死になってバーンを新雪部分まで

アックスと片方アイゼンですりずり降りたりした

 

その時

目の前の岩にスリングが落ちているのに気付いた

しめた!

それをアイゼンと靴にぐるぐる巻きにして外れにくくした

もう片方の足には

アックスのすべり止めで固定

これでなんとか頂上までたどり着いた

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ナイフリッジの上り下り

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最も細いところは角度30度ぐらい

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もろい岩の氷化した斜面の下り。北アの中岳西尾根を思い出した

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リッジの上り下りにわくわく

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快晴の頂上


今日は冬型気圧配置が緩む予報だったが

風は冷たく、雪はふかふか、バーンはカチコチのまま

下りでは

急なバーンの前で必ずひもをしめなおした

2591mPまで来てホッと一息

ほとんど休んでいないのに時間がかかった

そこからも駐車地点まで休まず行くが

往復で15時間近くもかかってしまった

今日も一日だれにも会わなかった

 

 

 

 

中ア・熊沢岳南西尾根 20220109~10

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熊沢岳南西尾根の最高地点から臨む空木と南駒。手前は東川


【形態】単独

【対象】やぶこぎラッセ

【場所】長野県大桑村 の中ア熊沢岳南西尾根

【特徴】やぶこぎと樹林帯ラッセルが延々と続く尾根

【日程】2022年1月9、10日 

▽9日 伊奈川ダム下ゲート(950m)6:00~8:30うさぎ平(1445m)~やぶこぎ突入(1660m)~14:00テンバ(2060m)

▽10日 テンバ5:00~9:30熊沢岳頂上(2778m)~11:30テンバ12:10~17:00伊奈川ダム下ゲート

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【9日】

年末年始の悪天が嘘のような1月3連休は好天続き

伊奈川ダム下ゲートには8台もの登山者の車が止まっていた

冬の木曽谷の登山口としては異例の賑わいだ

でも熊沢岳のみを目的に入る登山者はほぼゼロだろう

 

林道歩きが9キロもあるため暗いうちに出発

ダムを越え越百・南駒方面との分かれ道まで来ると

8台分の登山者はすべて越百・南駒方面に向かったらしく

熊沢・空木方面に足跡はなかった

林道を延々と歩き、林道終点にあるうさぎ平で小休止

そこまでは除雪してあったが

そこからの登山道には案の定トレースはない

空木を木曽方面から登る人は少ないから

これも想定内だ

 

わかんを付けラッセル開始

1652mの小ピークを巻き、夏道が東川に降りていく付近からやぶに突入

背丈以上あるクマザサをつかんで急な尾根を登っていく

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ここからやぶ漕ぎの開始だ

わかんがササに引っかかって歩きにくいが

かといって脱いでしまうと膝まで雪に埋まる

一歩一歩苦しい登りが続く

クマザサ岳と言われるだけのことはある

激しいやぶは1850mぐらいまで続き、かなり体力を消耗した

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ナイフリッジが続く

1860mぐらいからは切り立った尾根道になりやぶは薄くなる

岩と氷化した土斜面のリッジ登りが出てきたのでアイゼンに履き替える

ナイフリッジを越すと雪が深くなりササは雪の下に隠れるが

ふかふかなため歩きにくい

2050mぐらいで眺めの良い平坦地があった

体力消耗が激しいこともあり

ちょっと早いがここにテントを張ることにした

風もなく、人もいない静かな夜だった

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【10日】

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カモシカの足跡に導かれていく


真っ暗な中テントを出る

延々とラッセルが続くが

カモシカの足跡が上へ上へと付いており

それに導かれるように登っていく

途中、雪の上に黄色くなった部分を見つけた

カモシカさんのおしっこも黄色いのね

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2244m付近には巨岩の連なるナイフリッジがあったが

巧みに岩をよけながら登るカモシカの足跡に助けられた

そこからもラッセル、ラッセル、またラッセ

樹林帯を抜けたのは2650mぐらい

そこから雪面が固くなりラッセルしなくてもよくなる

でもすぐに頂上着

うーん、これじゃラッセルするために登ってきたようなものだ

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やっと樹林帯を抜けた。右奥が頂上

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熊沢岳頂上。右のピークは南西尾根の頭で、頂上よりやや高い

もちろん頂上にはだーれもいない。当たり前か

そこでくるっとUターン

樹林帯をどんどん下り

クマザサのやぶをこけながら降り

林道を9キロ歩いて車にたどり着いた

2日間だれにも会わなかった

南ア・鋸岳 20211229~30(敗退)

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左岸の岩壁の横にある急なルンゼを上がる

【形態】友人と2人

【対象】雪山

【場所】長野県伊那市南アルプス鋸岳

【特徴】天候悪化などのため敗退

【日程】2021年12月29、30日 

▽29日 戸台河原駐車場(1000m)6:40~角兵衛沢出合(1300m)~13:30テンバ(2400m)~2500m地点~15:00テンバ

▽30日 テンバ7:00~11:00戸台河原駐車場

 

【29日】

数年前の豪雨で閉鎖されていた戸台河原駐車場だが

痛んでいた林道の復旧工事が終わり

今日から使用可能になることを

事前に伊那市ウェブサイトで知っていたので

迷わず駐車場へ進入

すると、駐車場に登山指導所として新しいプレハブ小屋が建ち

早朝から市職員2人と伊那警察署員2人が登山者を迎えていた

 

署員に「テントはお持ちですか」と聞かれ

何を意図して聞かれているのか分からず「は?」と聞き直すと

「山にはよく行ってらっしゃるようですから、持っていますね」

と念を押された

どうも、冬山なのにテントを持たずに山に入る初心者が出没しているため

入山者にいちいち確認しているらしい

まあ、迷惑登山者のために

寒い年末の早朝からご苦労さまなことだ

 

豪雨で川の流れが変わり

一部残っていた猟師の車の轍はすっかり消えていたが

登山者の目印となるピンクテープが木に点々とつけられていた

戸台にはかつてはアイスに毎年通ったものだが

最後に来てから5年以上がたつ

鋸も2度目だが

その時は深夜歩き出しで真っ暗な中で河原を歩いたので

川を渡渉できる場所を探して右往左往

結局、角兵衛沢出合に着いた時には

すでに日が高く登っていた苦い思い出がある

今日は明るくルートも明瞭なので

ただ足を一歩一歩前に出すだけだ

 

駐車場に入山者の車は少なかったが

わずかに残る積雪の上には足跡があった

鋸は人気の山なので先行パーティがいるんだろうと思うと残念だ

雪山はラッセルしてでも先頭を歩いた方が断然面白いからだ

出合から角兵衛沢に入っても赤テープが点々とつけられている

この沢はどこを登ってもコルまで行ける

倒木さえ気にしなければ赤テープを無視しても大丈夫なのだが

そこは人の悲しいサガ

赤テープを常に目で追いながら歩いてしまう

こういう想像力が必要ない山はつまらないばかりか

何も考えずにただ歩くだけなので疲れも激しい

 

しばらく樹林帯を歩くとゴーロとなり積雪が増えてきた

そのうち左岸に大きな岩壁が見えてきて

幅の狭い急なルンぜの登りになる

ひざ丈の雪がありわかんを付ける

急登の途中の左岸岩壁の切れたところに

以前来た時もあった氷瀑がかかっていた

途中の氷柱は直径1mはありそうなほど成長しており

あれなら上まで登って行けそうな感じだ

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今シーズンは氷結がいい㊨。コルへのルートは左の斜面を登る

そこからさらに上がり

左岸に次の岸壁が出てきた基部に

小さいが平坦な場所があった

明日は天気が悪くなりそうなので

本当なら今日中に本峰を越えておきたかったが

パートナーの脚の調子が悪く

そこをテンバにすることにした

テントを張った後

稜線の手前までトレースをつけに上がり

あとはテントでまったりした

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コルが近づいてきたが、天気は悪化傾向

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この辺りでトレース付けもやめときますか?スーパー林道が遥か下に見える


【30日】

夜中から時折強風が吹き

周囲の木々が轟轟うなっていた

テントは張った場所がよく

ほとんど揺れずによく寝られた

天気は朝から良くない

検討の結果

このまま下山することにした

時折吹雪になる中を出合まで急な谷を折り

あとは河原歩き

アイスを目指すと思われる3パーティーとすれ違い

午前中に駐車場に着

敗退だったが

今年もまた無事に一年を終えた気分に浸った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北ア・常念岳20211211~12

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【形態】単独

【対象】雪山

【場所】長野県安曇野市北アルプス常念岳

【特徴】天候悪化と競争しながら頂上へ。あと30分遅くなっていたら登頂は難しかったかも

【日程】2021年12月11、12日 

▽11日 烏川林道ゲート(785m)6:10~三股(1350m)~13:00テンバ(2250m)~2400m地点~15:00テンバ

▽12日 テンバ4:40~前常念岳(2662m)~8:10常念岳(2857m)~テンバ~15:00烏川林道ゲート

 

▽11日

うっすらと明るくなりかけたころ

ゲートから出発しようとしたら

別パーティーが車で到着した

林道歩きが長いこの時季に物好きな人たちだ

人のことは言えないが・・・

 

林道上には雪は全くなく今日は秋のような暖かさ

最近はボルダーばかりして山に入っていなかったので脚も心配だ

できるだけ汗をかかないように、ばてないように

ゆっくり目に歩く

大平原でしばし休憩するが

あのパーティーが追い付いてくる様子はない

はて、別の近場の山に向かったのか?

 

あまりの暖かさに

サルの群れが林道沿いの斜面で日向ぼっこしながらくつろいでいる

1匹大きいのがいるなあと思ったら

ちょうどこちらにケツを向けた

真ん中に大きな〇ま〇まがぶら下がっており

あの貫禄はボスザルだろうと納得した

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子ザルのあどけない表情がかわいい

無人の三股をサクッと過ぎ

夏道沿いに前常念方面に向かう

すぐに雪斜面になり

1700mぐらいから

ズボズボ膝まではまって歩きにくくなったのでわかんを装着

だが暖かい日差しのため

わかんにベタ雪が付着し一歩一歩が重すぎる

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さらに

木の上にたまった雪の塊があちこちでドカンドカンと落ちるようになった

頭を直撃したらひとたまりもないと思い

ヘルメットをかぶった

幸い、直撃することはなかったが、、、

 

2170mぐらいで稜線着

今日はできれば前常念まで行く予定だが

重いモナカ雪でスピードはまったく上がらない

明日は冬型気圧配置になり朝から天候が悪いだろう

テントを上にあげるより

樹林帯に張った方が安全と思い

斜面が急角度になる2250m付近にテントを設営

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うららかな小春日和

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前常念の南東尾根(左のスカイライン)が見渡せるところでUターン

その後、翌日のためにトレースをつけに行く

樹林帯を越えた2400mぐらいで

わかんが雪に埋もれなくなったのでUターン

テントでぬくぬくしながら10年ものの自家製梅酒などをチビチビやる

ラジオをつけるとリリーフランキーの東京FM「スナックラジオ」に爆笑

昼間っから公共のラジオでこんなこと話していて

中高生が聞いていたらどうするのだろうか???

まあ、今どきの中高生はラジオなんて旧時代の遺物に興味はないか(^^♪

 

▽12日

3時半起床

時々強い南風が吹き、天候悪化が近いことを知らせている

とりあえず前常念まで行き

天候次第で本峰まで行くかどうかを決めることにする

昨日つけたトレースが固まって歩きやすくなっており

アイゼンだけで出発

トレースがあるところまではスルスル登っていけたが

トレースがなくなった途端に膝ラッセルになる

これはいかんと、

アイゼンわかんに変更

それでもところどころ股まで潜る雪の量で

スピードは遅々として上がらない

ルートは岩を避けながらほぼ稜線通し

前常念のピーク辺りで日の出を迎えられればと思ったが甘かった

もっと下で明るくなってしまった

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安曇野の街は雲海の下だ

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振り返ると急斜面

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避難小屋は雪に埋まっていた

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雪煙の中に見え隠れする本峰

避難小屋は屋根の一部が雪の上に出ていただけだった
前常念の頂上はもう風が強くなりかけていた

さっき薄暗い中で前穂北尾根がうっすら見えたが

今はもう完全に雲の中

それも、台風の目のような立体感のある球体の雲

かなり風が強い証拠だ

常念岳の本峰は雪煙の中から出たり入ったりしている

ここから1時間ぐらいかかるだろう

頂上にたどり着けるだろうか?

行けるところまで行ってみよう

途中で暴風雪になっても雪庇を踏み抜かないように

50~100m置きぐらいに赤布をつけた旗竿を立てていく

 

正面からの風が徐々に強くなる中

横通岳からの主稜線に合流

一瞬、雲が晴れると大天井岳方面がきれいに見えた

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あとはちょっと急斜面を登ると頂上着

常念に登るのは10年ぶりぐらいだろうか

槍穂は完全に雲の中だ

youtu.be

写真を撮り、すぐに下山にかかる

前常念まで来ると

風は緩やかになる

常念の本峰が西風をブロックしてくれるからだろう

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明るくなったと思って振り返ると、そこには常念

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テンバまで戻ってテントを回収

三股までの急斜面と林道10キロを歩いてゲートまで

振り返ると蝶が岳は完全に雪雲の中だった

出発時に見かけた別パーティーもほぼ同時にゲートに下山

前常念の東尾根を目指したが

下部のブッシュと上部のラッセルで敗退したとか

当方がギリギリで敗退しなかったのは

朝早く出発したのが要因だなあとしみじみ思った