漂泊山岳会ブログ

2020年8月結成

中ア 天竜川水系中田切川大荒井沢 20210716~17

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【形態】単独

【対象】沢登

【場所】長野県駒ケ根市の天竜川水系田切川大荒井沢~空木岳(2864m)

【特徴】滝場までの河原歩きが長かった。上流部は、蚊なのかハエなのか分からないが、大量の小さな虫が体の回りを飛び回り、目や耳や口に入ってくるので非常に不快。2000m付近にある巨大な滝を越すと、水際しかテントを張れる場所がなく、しょうがないので避難小屋まで上がった。

【日程】2021年7月16~17日 

16日 林道中田切川線ゲート(1050m)5:40~6:20荒井沢出合~9:00小荒井沢出合~12:30大荒井沢出合~13:40巨大な滝下~17:00避難小屋(2520m)

17日 避難小屋4:40~5:20空木岳頂上5:40~8:10マセナギ(1980m)~12:00林道ゲート

 

16日は梅雨明け初日

林道中田切川線は終点間際で崖崩れが起きており、擁壁の工事中

工事現場を通って中田切川と荒井沢の分岐付近の河原に下りた

そこから延々と河原歩き

何度も徒渉して進んでいくが

水かさは深いところで股ぐらいまである

水流も激しく、足を取られないように気をつけて行く

沢が東西方向に流れる辺りでゴルジュっぽくなる

水が多いため迫力がある

1つの滝は真っ白な楕円形の岩がゴルジュにすっぽりはまっており

まるで恐竜の巨大な卵か何かのよう

あと100年もすると水流ですり減って

ダチョウの卵ぐらいになるかもしれないけれど、、、

そこは不安定なガラガラ斜面から巻いた

 

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水流は荒い

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巨大な卵がスッポリとはまった奇観


蛇行する川に沿って行き、真西に展望が開ける付近に小荒井沢の出合がある

左岸で初めての支流なので見逃すことはない

10mぐらいの滝がいくつかと、泳ぐと気持ちよさそうな淵が出てくるが

水がまだ冷たいので

できるだけ泳がないように、水しぶきを浴びないように登って行く

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右岸に小荒井沢の出合が見える

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水がグリーンに輝く

 

1600~1780mぐらいは幅広になり

中央部のインゼルで流れが二つに分かれていた

水流のある場所は岩を登ったり下りたりを繰り返さなければならず

インゼルの上を歩いて行った方が楽だった

途中で小荒井沢との分岐があり、大荒井沢方面へ

 

1780mで右岸に左俣を分けるが

そちらの方が大きな支流に見える

右俣はその辺りから急傾斜になり

間もなく巨大な滝

上の方はよく見えないものの

クラックがうまい具合に入っており登っていけそうではある

パートナーさえいれば・・・

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滝の片側は絶壁で絶望的なため

反対側の、とげのあるアザミが密生している斜面から巻いて行く

岩場を巻いて小さく上がろうとしたら

その上にも岩場があるのが見え

再び下りて大きく巻くことに変更

Tシャツから出た腕をアザミでギザギザにされながら小尾根の上へ

木を伝って急斜面を下り沢に復帰できた

巻くのに30分ぐらいかかった

 

そこからは5~20mぐらいの滝が無数に続く

後ろには駒ケ根市街地とその向こうに南アが見えて気持ちがいい

でもこの辺りから虫の襲来が始まった

テン場を探しながら登って行くが

夕立で水没しそうな小さな河原ぐらいしかない

時間が押してきたので

登るスピードを上げていく

ロープやガチャは使わなかった

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結局、ツエルトが張れそうな場所は避難小屋付近にしかなかった

薪は梅雨の長雨で濡れているものが多く

残念ながらたき火はできなかった

 

17日はまだ暗いうちに起床

夜はシュラフカバーだけでは寒く、よく寝られなかった

今日は朝から快晴

避難小屋からは登山道を頂上まで

最高の天気で気持ちが良い

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影空木

 

 

下山は2000m付近まで一般登山道を下山

梅雨明け最初の週末のためか早朝から登ってくる人が多い

すれ違った人はトレランと一般登山者が半々

空木はトレランの人気コースなのか?

 

マセナギという看板があるところから

簫ノ笛山(しょうのふえやま)方面に笹を刈り取った登山道ができていた

その登山道をちょっと進み

マセナギのガラ場に下降

そこから荒井沢を下って行く

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マセナギのガラ場に下りて、荒井沢を下降する

最初こそザレの斜面で滑りやすいが

すぐに石や岩が主体になって歩きやすくなる

荒井沢には2~3mぐらいの滝が5つぐらいあるが

どれもへつったり、横の河原から巻いたりして下りていける

河原歩きにうんざりするころ

田切川との合流点に到着

流れに首まで漬かって汗を流した

林道の工事現場の人に「すみませーん」と断って通らせてもらい

林道を歩いて駐車地点に戻った

台高 櫛田川水系蓮川ヌタハラ谷 20210710

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【形態】単独

【対象】沢登

【場所】三重県松阪市櫛田川水系蓮川ヌタハラ谷出合~桧塚奥峰(1420m)

【特徴】これも5年前に友人と登ったことがある沢。水量豊富で水もぬるく、小滝の直登が楽しかった。

【日程】2021年7月10日出合(450m)5:00~12:00桧塚奥峰~東尾根1214m~出合

 

今日も午後の天候が不安定のため早出

7月も中旬になり、水がぬるくなってきて

シャワーを浴びながら登っても寒くない

梅雨末期ということで水量も豊富

この時期が最も沢登りらしいかも

小さいが水流が勢いよくグルグル回っている釜があった

これにはまったら抜け出られないかも

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youtu.be

下部の滝の多くは直登できる

左岸の崩れた斜面から落ちてきた倒木の山を越えると

大きな滝が見える

水量が多く迫力がある

左の壁を水しぶきを浴びながら直登

微妙なへつりとナメを越えると

巨大な滝にぶつかった

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左側の壁に水流が流れているのは水量が多い証拠。それでも登る

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youtu.be

 

確か、前回来た時はここで4人組の別パーティーに追いつき

滝をバックに写真を取ってあげたっけ

あれからもう5年もたつのかと、何か不思議な気持ちになる

この滝は登れないので

前回来た時とは逆の方向から巻くことにした

ナメをいったん下りて斜面に取り付くと立派な踏み跡があった

そのまま滝の上まで一直線

 

反対側から巻いた前回もそんなに悪い巻きではなかった

ほとんどの滝はトポとは逆の方向に登ったとしてもそれなりに巻けるものだ

 

 

その上も登れる滝が続く

しばらく行くと2段になった40mぐらいの滝

中段がハングしており水流は空中を飛んでいる

ハングしたに入って遊ぶ

その上流も登れる滝ばかり

ある滝のたもとでは直径3~4センチのカタツムリの殻を見つけた

中の住人はどこに行ってしまったのか?

タツムリの世界でも空き家が増えているのか??

 

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滝の裏に回って見上げてみる

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この家の住人(?)は留守のよう

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胸毛が黄色い10数センチの鳥が一生懸命えさを運んでいた。近くに巣があるようだ



さらに上にはハングした滝

これも巻く

左右に支流が多くなるが

地形図と高度計を見ながら適当に進む

すると30mぐらいの大きな滝

岩くず斜面から巻いていくと草原が広がる一帯に出た

本当に気持ちがよい

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最後の大きな滝

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滝の上には草原が広がる

そのまま斜面を登っていくと登山道に出て

右に行くと桧塚奥峰についた

この頂上は7、8回目になるが

いつもいつも気持ちがよい

 

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そこから東尾根を降りていき

途中から南方の支稜に出て間もなくヌタハラ林道

暑い日差しに照らされながら出合まで歩いた

今日も雨に降られることはなかった

台高 櫛田川水系蓮川野江股谷 20210626

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【形態】単独

【対象】沢登

【場所】三重県松阪市櫛田川水系蓮川野江股谷出合~江股ノ頭(1270m)

【特徴】5、6年前に友人と登ったことがある沢だが、美しいゴルジュがあったことぐらいしか覚えていなかった。右俣上流部にある2本の巨木を観察することが今回の目的のひとつだったが、谷筋を間違えて見ることができなかった。

【日程】2021年6月26日出合(415m)5:00~右俣~12:00江股ノ頭~1226mP~13:45出合

 

午後の天気が不安定のため朝早く出発

出合からすぐにゴルジュ

まだ薄暗く陰鬱としている

淵を泳いで最初の大滝を見に行く

鉄鋼のように磨かれた岩壁に囲まれていて美しい

もちろん登れないので淵を泳いで下流

しかし前回どのように巻いたのかさっぱり分からない

とりあえず、ゴルジュのすぐ脇が巻いて上がれそうだったので行ってみると

その上にも岩壁に囲まれた大きな滝があった

これは巻けそうにないので

今登ってきた所をクライムダウン

ちょっと微妙だった

懸垂した方が良かったかも

 

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最初の大きな滝を巻くと、その上にも壁に囲まれた滝があり、かなり下まで戻った

改めて大きく巻く方向を探すが

両岸とも岩が高く立っている

まあ、こっちだろうと思った方に急な樹林帯を上がっていくと

明瞭な踏み跡に出た

人気ルートなんだということが分かる

 

しばらく歩き河床へ

するとまた大きな滝

これも巻くと

登れる滝が続くようになる

滝のすぐ脇に立つ木の根っこを伝って上がれる滝もあった

 

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その上流部は砕石で埋まっている場所が30分ぐらい続いた

崩れているのは697mで分かれる支流の上部

尾根近くから深層崩壊かと思われるほど深く削れている

そこを過ぎると再び美しい沢になる

813mの二俣を右俣へ進むと高さ40mぐらいの一筋の滝

近くを巻いたら、スラブ壁に土が乗っただけで微妙な巻きだった

そこから再びゴルジュ

小さな滝をいくつか登っていくと

5~20mぐらいの登れない滝が3、4個出てくる

不安定な巻きが続く

水が途絶えると尾根が近いことが分かる

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倒木に便座が付いている、、、

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小さく巻いて、スラブ壁に緊張した。この滝は大きく巻いた方がいいだろう

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適当に登ると尾根の上に出て、すぐに頂上

垣外俣谷から登ったのを含め頂上は3回目になる

尾鷲方面からの南東風に乗り雨雲が近づいており

ぱらぱらと水滴が落ちてくる

でも大雨にはまだならないだろう

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稜線をさらに東へ行き

1226mPから北西尾根の登山道へ

地形図にはない道だが

よく踏まれていてテープもあちこちにあり

1120m付近の北東方向に尾根が分かれる地点には

登山者が間違って入らないようにトラロープも張ってある

 

1000m付近で美しい森を見ながら歩いていると

足下に何やら動くものが、、、

鳥の雛が落ちている!

羽根の色からヤマガラのようだ

人が近づいてくるのを見て必死に逃げようとするが動きがぎこちない

よく見ると左側の羽根が変だ

そっと捕まえて見ると

羽根が根元近くから折れていた

近くの木では親鳥なのか、けたたましく鳴いている

巣から誤って落ちて折ったのか

それとも他の野鳥に襲われたのか、、、

 

youtu.be

 

この雛はもう自然の中で生きていくことは難しいだろう

かといって、こんな小さな野鳥を保護することもできない

残酷なようだが

「1日でも長く生きろよ」と声を掛けて

元いた葉っぱの上に置いてその場を去った

出合まで来て振り返ると

今下りてきた尾根は霧に包まれていた

台高 吉野川水系本沢川釜ノ公谷~1572m峰 20210611

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【形態】単独

【対象】沢登

【場所】奈良県川上村の吉野川水系本沢川釜之公谷~無名峰(1572m)

【特徴】下部は巻き道に踏み跡や残置ロープがあり興ざめ。この巻きで滝の上に抜けられるのだろうかという沢登り特有のドキドキ感はない。上部は自分で考えながらのルート取りができる。

【日程】2021年6月11日

本沢川に沿った林道筏場駐車場(477m)5:00-5:45釜之公谷出合(490m)6:00―6:30最初の大きな滝~10:20二俣に分かれた滝~11:45最後の巨大な滝(1140m)―12:15上部のガラ場(1220m)12:25―13:15 1572m峰13:45―14:40大台辻―17:30駐車場

 

筏場という名の駐車場は

細い林道の先にあるにしては20台ぐらい駐められそうな大きさで

舗装もしてある

日帰り予定なので

暗いうちに出発するつもりだったが

完全に夜が明けてからの出発になってしまった

しかも筏場駐車場の場所が地形図に書いていないため

すぐのところの左岸にある支流が何沢なのか分からない

川岸に下りる歩道の方面に行けばいいのか

支流に沿った林道をそのまま進めばいいのか?

 

とりあえず林道をそのまま歩いて行くが

いつまでたっても南向きのまま

途中でこの道は違うなと思いUターン

先ほどの川岸に下りる歩道の方面に行くと

支流の出合を右岸に渡れた

この支流は白倉又谷と思われた

 

そのまま歩道をしばらく歩くと吊り橋があり

そこが釜之公谷の出合に思われた

吊り橋の上でウェットに着替えすぐ入渓、、、と行きたいところだが

トポは持たない主義のため

高い吊り橋からどうやって河床に下りれば良いのかウロウロ

 

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川に下り吊り橋を振り返る

吊り橋から見える両岸は高い岩壁が続くが

わずかに低そうに見える方から巻いていくと

踏み跡があり残置ロープもあった

最初の釜は意外に深くいきなりの泳ぎ

水は冷たく震え上がった

 

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いきなりの泳ぎとなった釜

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滑りやすい滝が多い

梅雨とは言え雨がまだそんなに降っていないため

コケが付いた岩はよく滑るため気をつけて行く

すると、深い釜のある高さ10mぐらいの直瀑が出てきた

周囲は壁に囲まれている

うーん、どこから巻くのだろう、、、

かなり急斜面だが釜の目の前を

木の根っこを伝ってよじ登ることにした

途中、木の根に引っかかった直径20センチぐらいの砕石を落としたら

釜にドッボーンと落ちて大きく水がはねた

根っこが切れたらあんな風に自分が落ちるんだろうなあと思ったが

何とか無事に上部の緩斜面にたどり着いた

そこにはまた残置ロープがあった

 

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この滝を、木の根を頼りにして急斜面をまいていく

そこからも次々滝が出てくるが全体に滑りやすい

巻いたり、滝を登ったりして越えていく

再び10mぐらいの直瀑

これも周囲は壁に囲まれ巻きにくそうだ

ガサガサのルンゼを登って行くが

段差があるところで行き詰まった

手を伸ばした30センチぐらい先に丈夫そうな木があるが

足が滑りそうでそれ以上体を伸ばすことができない

カラビナを付けたスリングを投げ

何とか木に巻き付けて安全を確保したがかなり緊張した

その先は岩壁になっており

5、6mの懸垂で滝の上部に下りた

この滝はもっと安定した巻きができたのだろうか?

 

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巻くのに難儀した滝


二筋に分かれた滝がいくつも出てくるようになり

シャワーを浴びないと上に行けそうもなさそうな滝は

ちょっと工夫して岩を登り

水浴びしなくて済んだ

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この滝は工夫すれば水浴びしなくて済む

 

右岸に支流が分かれる所にある滝は

流れの左側の岩を登ったが

手がかりのない完全なスラブ

滑らないように慎重に登った

その上は50mぐらいの大きな滝

途中までは登って行けそうだが

コケでよく滑るので安全策を取って最初から巻き

でも小さく巻こうとしたら笹藪に突入してしまい汗だくになった

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この滝の左のスラブを登ったが・・・

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大きな滝

 

この大滝の上はガラ場で

沢は幾筋かに分かれている

標高は1200m超だが

稜線までまだ300m以上ある

ガラ場を登って行くと水が切れ

まだまだガラ場が続きそうだったので左の斜面に逃げ

登り続けると草原状の1572m峰に出た

ここはドコモが通じたが、ソフトバンクは通じにくかった

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時間が押しているので

草原に付いている薄い踏み跡を東へたどり

途中からは幅1mぐらいの歩きやすい遊歩道になって大台辻着

古道の筏場道は途中で崩壊して通行止めと聞いたため

稜線伝いに下りて、下部で筏場道に合流する計画

 

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大台辻から北方に台高主稜線を歩き

1250mピークの次のコルから北~北北西方面の藪尾根を下りていく

ところどころ藪がひどかったり岩場があったりして

大きく回り込むと

誤って別の支稜に入ってしまい戻ることが何回かあり

下りていくのに時間がかかる

 

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ところどころ踏み跡らしきものがある

955mピーク付近で左手下すぐのところに歩きやすそうな筏場道が見え

稜線伝いはもういやということで筏場道に下降

そこからも数カ所で崩れていたが

大した悪場はなく

明るいうちに筏場の駐車場に着いた

こんなことなら藪尾根の稜線など歩かずに

大台辻から筏場道をずっと下りれば良かったと後悔した

台高 吉野川水系北股川不動谷~馬ノ鞍峰(1178m)~南股谷 20210530

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【形態】単独

【対象】沢登

【場所】奈良県川上村の吉野川水系北股川不動谷~馬ノ鞍峰(1178m)~南股谷下降

【特徴】美しい森と滝が続く。一年で最も日が長い時期でもあり、1時間半の林道歩きがあったものの日帰りできた

【日程】2021年5月30日

北股川ゲート(425m)4:00-5:00不動谷出合(490m)―5:40二俣(550m)~8:50上の二俣(790m)~10:30稜線(1200m)10:50―12:30馬ノ鞍峰(1178m)12:40―南股谷―17:45ゲート

 

長丁場のため北股川沿い林道のゲートを暗いうちに出発

地形図を見ながら小一時間歩くと

対岸の山に不動谷と思われる谷が見える林道のカーブ(520mぐらい)に

「関係者以外入山禁止」と書かれた白い看板があるのを見つけた

そこに踏み跡があり、それをたどって北股川に下りる

下りた場所は水流穏やかな浅い淵で、対岸に簡単に渡れた

不動谷・南股谷の出合がすぐそこに見える

二つの谷の出合にしては狭い

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林道から北股川に下りた。不動谷の出合がすぐそこだ

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出合からすぐにあるでかい滝

小さな滝と巨岩を越えていくと平坦地になり

見栄えのする巨大な滝がある

これは急斜面の微妙な巻き

上部はいくつか踏み跡があり

一歩滑ると滝に落ちてしまう最も下の踏み跡をたどってしまい

怖い思いをする

一部に林業関係者の固定ロープがある

 

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南股谷との出合の不動谷側

河原に下りるとすぐに二俣

まだ薄暗く、ゴルジュに凄みがある

左手の不動谷に入るとすぐに狭いゴルジュが続くようになる

難しくはないが、どちらから登ればいいのか迷う滝が多い

高さ30mぐらいのすだれ状の美しい滝もあった

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それを越してしばらく行くと

また狭いゴルジュ

2、3は簡単な滝登りだが

直径3mぐらいの釜を持った5mぐらいの滝は微妙だった

右岸に古いハーケンが連打され、スリングがかかっている

縦ガバとスタンスがあり、ノーロープで登って行くが

最後の一歩はツルツルのスラブしかスタンスがない

落ちると泡が煮立った釜に落ちるだろう

何度も行きつ戻りつするが、ここはリスクが高いと判断

戻って、釜を泳いで滝に左岸に取り付くと簡単に滝の上に上がれた

あのハーケン連打は水量が極端に多い時に使うのだろうか

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小さな滝が怖かったりする

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この後もいくつか小滝を越えたり巻いたりしていくが

段々渓相が緩やかになり、日も差してきて明るい雰囲気になる

北向きから東向きに90度曲がる760mを越すと中流部の平坦地に出た

790mで本流は北向きに90度曲がる

まっすぐは右俣

本流に進むと、右岸にたき火をした跡があった

その後もしばらく緩やかな流れが続く

ブナの巨木が何本も立っていて癒やされる

870mぐらいで15mぐらいの直瀑があり、巻いて上部へ

この辺りは岩の表面に根を這わせた巨木がいくつも見られる

数年前に旅行したカンボジアのタプローム遺跡を思わせる

一斉に新緑に覆われる春は木の生命力を最も感じる時季だが

岩に根を這わせた姿にも

人間のちっぽけな一生とは比べものにならない自然の雄大さを感じる

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790mから見た左俣(本流)

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ブナの巨木が林立する

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そこから沢は次第に急傾斜になり

水が涸れ、岩が出てきたら右の斜面に逃げ

1200mぐらいの稜線に出た

2週前の宮川水系大和谷から上がった地点よりやや南寄りだろう

北西風が心地よい

下りの南股谷で時間がかかるとビバークになってしまうため

昼には馬ノ鞍峰を下り始めたいと思っていたが

すでに10時半過ぎ

ちょっと難しそうだ

そそくさと着替え出発する

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稜線に出た。大和谷から上がった地点よりやや南側

 

稜線はアップダウンが厳しく、意外に時間がかかる

踏み跡は薄く、地形図を見ながら行っても

違う尾根を下りそうになった屈曲点がいくつかあった

 

固定ロープが付けられた岩場を下りた所にある顕著なコルは

馬ノ鞍峰手前の1090mコルと思われる

南南西に緩い斜面が続いており

ここから下りれば南股谷の上流部に合流すると思われた

だが、ここが1090mコルかどうかいまいち確信が持てず

谷筋を誤るとひどい目に遭う可能性もあるため

もうちょっと先の馬ノ鞍峰まで上がることにする

急傾斜の尾根を上がっていくと

右手に頂上から南西に伸びる尾根が見えてきて

頂上が近いことが分かる

馬ノ鞍峰には立派な看板があった

ソフトバンクは通じたが、ドコモは通じなかった

すでに時間は12時半

滝下りに手こずると暗くなってしまうかもしれず

すぐに下りにかかる

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南股谷の最上部は砕石と土砂の急斜面


頂上から見る南股谷最上部はものすごく急斜面に見える

南西尾根を少し下ってから

木を伝ってトラバース気味に沢の最上部へ

砕石と土砂が一面にあるが

新雪斜面のようにザクザク下って行けた

その辺りでは

気の早いエゾハルゼミが1匹鳴き始めていた

ジジジ、ジジ、、、と鳴き方はまだ下手

2、3週間後には山中がエゾハルゼミの鳴き声に包まれるだろう

 

しばらくは緩い沢沿いをゆったり下って行く

そのうち大きな滝、小さな滝がいくつも出てくるが

すべてを巻いて下りていける

ハングした岩の下を流れる斜瀑には

林業関係者が渡したと思われるトラロープと

簡易な木組みのはしごが付けてある

さらに1つ大きな滝を巻いて下ると不動沢との合流点

何とか明るいうちに下りられそうでほっとする

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すべての滝を歩いて下りられる

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ところが落とし穴があった

出合近くにある巨瀑を巻いて下り北股川が見えてきた地点で

巨岩の間をすり抜けて下りようとしたら

足下の土砂が崩れて穴に腰まで吸い込まれた

偶然ザックが引っかかって止まったが

穴がもっと大きかったら深く吸い込まれ溺死する可能性があった

何とか脱出し、その地点を観察すると

引っかかった流木に土砂がたまり

そこに不用意に足を載せたため崩れたと思われた

次からはこんなところにも気をつけなければと心に刻んだ

 

すでに釣り人もいなくなった北股川を渡り

林道を40分以上歩いてゲートにたどり着いた

 

三之公川との分かれ道に車を止め

道路脇の砂利の所でウエットを脱いで

体をぬれタオルで拭こうとしたら

右足のふくらはぎに黒い葉っぱみたいなものが付いているのが見えた

薄暗かったのでよく見えなかったが

それを手で払おうとしたら

肌にくっついて取れない

ヒルだと思って無理矢理引っこ抜いて

石でつぶすと、何やら足が見えた

なんだこれ?と思って写真を撮り

帰宅してから調べるとマダニであることが分かった

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マダニは死に至る感染症を媒介すると言われ

ちょうど5月末には静岡県で高齢者がICUで治療中とも報じられた

食われたふくらはぎを見ると

小さな赤い点が1つだけあり

無理矢理引っこ抜いた時にマダニの吸引器?が

残置された可能性があるのかどうかは分からなかった

一応、自宅近所の皮膚科をチェックし

体調に異変があったらすぐに行ける準備を整えたが

大丈夫だったようだ

台高 吉野川水系北股川柏原谷右俣~無名峰(1168m)  20210529

【形態】単独

【対象】沢登

【場所】奈良県川上村の吉野川水系北股川柏原谷右俣~無名峰(1168m)

【特徴】こぢんまりした沢で半日程度で出合に戻れる。登っている最中は広葉樹林で新緑が美しいが、下降に使った東尾根は途中から左斜面が人工林になって緑を楽しむことはできない

【日程】2021年5月29日

北股川ゲート(425m)6:30-柏原谷出合(435m)―8:00二俣(548m)―11:30頂上13:00―出合―15:00ゲート

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北股川に沿った林道が三之公川方面を分けた後

左岸から右岸に渡る橋にゲートと鍵が設置されていた

昨年9月から一般車両は通行止めと書いてある

でも次々に一般と見られる車がゲートの鍵を開けて入っていく

入ろうとしていた奈良ナンバーの車の男性に聞くと

釣り人は入っていけるのだという

入漁券を買うなど、地元に貢献しているからか?

登山者はもちろん経済的な地元貢献はほぼゼロ

仕方なく橋のたもとに駐車し歩いて入山する

柏原谷出合はゲートから5~10分の至近距離だった

見過ごしてしまいそうなほど小さい谷だが、5mほどの橋が目印になる

入渓したすぐの場所には

釣り人が捨てた釣り糸を巻いていたケースなどがたくさん散乱していた

釣り人は地元経済には貢献しても、環境保護には貢献しない人も少なくない

登山者はこんなもの捨てないぞ

 

沢はすぐにゴルジュっぽくなるが

難しい滝はない

梅雨に入ったが時期が早く

まだヌルヌルが残っており慎重に登る

顕著な二俣で右俣へ

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左岸の壁、右岸のスラブの間を一筋の滝とナメ滝がかかる

登れる滝も登れない滝もあるが適当に越えていく

V字に切れ込んだ滝ではシャワーを浴びて登る

しびれるほど冷たくなくて助かった

日が照り出すと新緑が輝く

自然林なのかどうか分からないが

広葉樹が谷を覆い尽くしていて美しい

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いくつかある10mぐらいの直瀑は苦もなく巻いていける

800mぐらいからはナメ滝が延々と続く

ラバーソールシューズとナメ滝の相性はあまり良くない

滑らないように気をつけて行く

 

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水流がなくなり、砂利や倒木が増えたら左の斜面へ

しばらくジグザグに登るとピークより数10m南の稜線着

急な稜線をたどって頂上に着いた

北西からの風が涼しい

ピークの岩には小さなケルンが作ってあった

まだ時間は早いし、下りの尾根も分かりやすそうなので

ウエットを乾かしがてらまったりする

台高では岩で尖ったピークが少なくないが

ここもそう

頂上の岩の上に座っているとお山の大将になったようで気持ちがいい

ソフトバンクは通じたが、ドコモは通じなかった

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1時間以上休んで、南東尾根へ

薄い踏み跡が続いており迷うことはない

しばらくすると左斜面がスギの人工林になる

人工林の森は薄暗く、春の陽光が全く入らないから生物相は貧弱だ

森の手入れがされていればまだしも

枝打ち、間伐がなされていない森が続く

山持ちとすれば

伐採、搬出してもそれに見合う売り上げにならないからだろうし

公金の補助割合が高くても後継者がいないため再植林の費用も出したくないのだろう

日本の山はこんな伐採期に入った人工林の森が何万ヘクタールもほったらかしだ

このまま森が荒れ、山が崩れるのに任せるつもりだろうか

 

1040mで南南東方面の尾根に入り

840mでまた南東方面に尾根の向きが変わる

途中、急斜面もあるが特に問題になるところはない

地形図の461m付近の林道に降り立った

 

まだ日は高いので

北股川の河原でウエットを乾かしていたら

体長1・5mぐらいのアオダイショウが荷物を置いた岩の間から顔を出し

うわっと飛び退いた

こんなに巨大な野生のヘビを近くで見るのは初めてだ

マムシより遙かにデカく

腹の辺りは一回り太くなっている

野ネズミか何かを飲み込んだのだろうか

 

よく見ていると

岩の上にトカゲがおり、アオダイショウはトカゲに向かって岩をはっていく

距離が30センチぐらいまで近づき飛びついて食べるのかと思った瞬間

アオダイショウはUターンして岩の間へ

トカゲはお気に召さないのかと思った

ところが今度はトカゲがおかしな動きを始めた

 

今までじっとして動かなかったのに

アオダイショウがUターンした後は

あちこち落ち着きなく動き回り始め

アオダイショウの後を追い始めたのだ

岩の間でアオダイショウに追いついたと思ったら

なんと体の上に乗っかった!

でもアオダイショウはじっとしている

数秒後、トカゲはアオダイショウの体から下りて

どこかへ姿を消した

いったいなんなんだろう?

 

トカゲが乗っかった場所はアオダイショウの頭のすぐ下の辺り

ちょうど自分でなめたりしてきれいにするのは難しい位置だ

トカゲはアオダイショウの上で何かをなめるか食べるようなそぶりをしたように見えた

トカゲはヘビの体に付く小さな虫を食べてきれいにしてやり

いつもヘビの近くにいることで他の天敵から守ってもらうなど

相互に利益を与え合っている共生関係なのか?

それともただの恋ヘビ同士?

不思議な2匹の動きだった

 

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トカゲに大きなアオダイショウが近づいていく

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トカゲがアオダイショウを追い掛けていく

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アオダイショウに近づいて・・・

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トカゲがアオダイショウに乗っかった!




不思議と言えば

北股川の水面の10mぐらい上空では

大量の白い虫が垂直に飛び上がったと思ったら

自由落下する運動を繰り返していた

奈良の山は奥深く

その分、生物の営みもこれまで見たことのないものが多いと思った

 

 

 

 

 

台高 宮川水系大和谷~池木屋山(1396m)20210514~15

 

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左俣の大滝

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右俣の大滝

【形態】単独

【対象】沢登

【場所】三重県大台町の宮川水系大和谷~池木屋山(1396m)

【特徴】5月なのに蒸し暑い日が何日もあったためか、アプローチからヒルがもうウヨウヨしていた。上部の自然林の新緑が美しかった。下りは予想通り時間がかかった。

【日程】2021年5月14~15日

14日 町道大和谷線終点(350m)6:30-8:10大和谷ダム(565m)8:40―12:40巨大な2本の滝(742m)13:00―15:20テンバ(837m)

15日 テンバ5:30―8:20稜線(1265m)8:50―弥次平峰(1274m)―11:15池木屋山11:25―1332P―16:00町道大和谷線終点

【記録】

14日

町道大和谷線は数年前に崩壊後、昨年開通したばかりだが、再び尖った砕石だらけのパンクリスクの高い道になっていた。直径1mぐらいの巨石も1つ路上に落ちている。3ナンバー車だとガードレールと巨石の間を通るのがぎりぎりで、左右とも2、3センチしか余裕がない所を通らなくてはならない。何とか車体を傷つけずに通れてほっとした。終点の駐車場で準備。上空は曇っているが、今日は好天予想なので、そのうち晴れ間が見えるだろう。

 そこから入渓するのも手だが、焼山谷やサザ衛門谷などに行った時に遡行したので、今日は時間短縮のため大和谷ダムまで続く保守点検道を行くことにする。六丁峠(590m)まで200mぐらい登り、同じくらい下り、そこからも小さなアップダウンが続く。途中、半分骨になったシカの死骸が歩道の真ん中にあった。屍肉には長さ1センチぐらいの黒いウジ虫が群がっていた。木の棒で骨を動かすと、ササッといなくなるが、すぐにまた出てくる。食欲旺盛である。こうやって、屍肉をきれいにしてくれるんだな。死んでいた場所はちょうど岩壁の下。野生のシカがこんな平坦なところで行き倒れるわけはないから、シカは岩壁の上から誤って落ちたのかもしれない。

 

 汗だくになって大和谷ダム着(565m)。沢服に着替えようとすると、靴下にヒルがくっついているのに気づいた。それも6匹も。1匹はくるぶしの所に食いつき、すでに出血していた。台高で5月にヒルが出てくるなんてことはかつてなかったから油断していた。今年の季節外れのむし暑さが発生させたのだろう。大和谷ダムからはダム湖を泳がないと上流に行けないのかと思ったが、歩いて上流の河原に下りられた。そこからはしばらく歩き。前日に50ミリぐらいの雨が降ったが、水流は激しくない。上流部の保水力が強いのだろう。

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 590m付近で右岸からきれいな滝が合流している。そこから間もなく、巨大な釜を持った5mぐらいの緩い滝があった。どこから登って行けるのだろうか。右岸の木からは釣り人が残したと思われるトラロープが残置してある。ごみを山に置き去りにするのはやめてほしい。川を汚すのは釣り人失格である。何も残さず帰れないなら、来るべきではない。さて、釜と滝である。こういう時は案ずるより産むが易し。へつって滝に近づくと、するすると簡単に側壁を上まで抜けられた。ぬめりは強くないので、慎重に行けば大丈夫だろう。

 

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大きな釜を持った滝。どこから行くか

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まいた滝

700m地点の大きな滝は登れないので巻く。両岸とも壁が続いているのでまくのにかなり時間がかかるかもしれないと思ったが、小さく巻くことができ、すぐに上流に降り立てた。726mで左岸に支流を分け、左俣と右俣に大きな滝が見える747mの二俣に着いた。ここの景色は圧巻である。左俣の滝は中程に釜を持った2段になっており、下部はハングしている。右俣の滝は直瀑で周りを迫力のある壁で囲まれている。両方ともすぐ下まで歩いて行ける。合流点付近にテントを張れそうな場所があったが、今日はまだ時間が早いので、ちょっと惜しい気がするが先に進むことにする。

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滝のたもとにいた透明感のあるトンボ

 

しかしこの滝はどこから越せるのだろうか。沢登りの楽しさや想像力を失わないように、トポはいつも持ってこないので、こういう時はまず周囲をよく観察する。左俣の右岸は植林が下りてきている感じで簡単に歩いて行けそうだが、右俣に回り込むのが大変そうだ。かといって、右俣の滝の両岸は壁が上の方まで立っているのが見える。ちょっと悩んだ末に、右俣の左岸の斜面に取り付くことにする。しかし案の定、壁が続き、上へ上へと押し上げられる、終いには手前の支流(726mで分かれた沢)の水の音がするところまで回り込まなければならず、結局1時間以上かかって956mのピークへ。巻く方向を間違えたのかもしれない。(と思ったが、家に帰ってトポを見ると巻く方向は正しかったようだ)

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大滝の巻きでへろへろになった

 

956mのピークから今度はどう下りればよいのか。地形図を見ると、ピークの先にあるコルから西方面は等高線の間隔が広がっているのが分かる。たぶんそちらの方向だと歩いて下りられるかもと思い、地図にコンパスを当てながら進むと、すんなり本流に戻れた(820m)。戻った地点の浅い淵には、黒々と光るイワナが多数見られた。

さらに上流に向かい、823mで分かれる左岸の支流の合流点には、小さな滝と釜があった。837mの二俣の左岸に広い平坦地があり、たき火をした跡があった。今は15時過ぎ。時間的にはちょっと早いが、この平坦地の魅力に負け、ここをテンバにすることにした。快適な一夜だったが、周囲に薪となる流木は少なかった。

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左岸の支流出合

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快適なテンバ



 

15日

出発時にすでに上空は曇っていた。天候悪化は早そうだ。869mで右岸に支流を分ける地点まではほぼ平坦の歩き。そこから沢の傾斜は急になってくる。968mの二俣を右へ行くとゴルジュになり、そこを抜けると、20mぐらいのきれいな滝が落ちている美しい場所に着く。左岸には平坦地がありテントが張れそうだ。その20mの滝はどこから巻けるかと悩んだが、急な斜面にシカの蹄の跡があり、登って行けると確信。2日前の雨で土壁が滑りやすくなっていたが、アックスを斜面に刺しながら登り切った。

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美しい自然林の中を行く

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ゴルジュを越すと・・・

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広い平坦地の奥に美しい滝が登場

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巨大なブナ


 その先には高さ数十mのブナの巨木が神々しい姿でそそり立っていた。1013mの二俣で、水量の多い左へ。1100mぐらいで水量が減ったので、ぐずぐずの右の斜面に乗った。稜線が近づくとヒメシャラの幼木が密集した斜面になり、ザックのあちこちが引っかかって難儀する。やっとのことで稜線に到着し、沢服を乾いた服と靴にチェンジ。携帯の電源を入れると、ソフトバンクが通じたが、ドコモは電波を拾えなかった。

 

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稜線に到達

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弥次平峰頂上

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ピンクカーペットの上を進む

 池木屋山に向かって歩き始めると、南東風が強まってくるのが分かる、弥次平峰を越すと、ガスが湧き出し、小雨も降り出した。その辺りから池木屋山手前までアケボノツツジシャクナゲの木が多く、ピンクや赤の花が咲き乱れている。すでに散ってしまった木もあるが、散ったばかりと見えて踏み跡がレッドカーペットならぬ、ピンクカーペットのようになっている。花が美しい尾根だが、他にだれもいないので絶景を独り占めだ。1258P付近でさらに風と雨が強まり、雨具の上だけを着込む。池木屋山の頂上は6回目。すべて南北の沢から登ったことになる。いつものように奇怪な形に曲がった木の所で記念写真を撮る。

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6回目の池木屋山頂上

 

台高は帰り道も悪いので、すぐに下山に向かう。ガスで支尾根が全く見えないので1332Pが分かるか不安だったが、それらしいピークに「1332m」と書かれた白い小さな標識が木に掛けられており、見つけることができた。

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木の根元に鳥の巣を発見

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飛び去った親鳥が、木の枝の上で心配そうにこちらをうかがう

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モノレールの残骸に沿って降りていく


 1332Pからは南尾根へ。薄い踏み跡があったりなかったりするが、1243Pから南西への尾根に入り、1150mぐらいで尾根が斜面に吸収されるので西向きに下りていく。ガスで20mぐらいしか視界がなく、行ったり来たりしながら慎重に進む。途中、木の根付近から体長10数センチの鳥が飛び出し、4、5mぐらい先の枝に止まってこちらをうかがうそぶりを見せた。何かあると思って根の付近を探すと、小さな空洞に巣があり、直径1センチぐらいの小さな卵が6~7個があった。巣に近づきすぎて驚かしてしまったようだ。さらに下りていくと1000mぐらいでモノレールの残骸が出てきたので、倒木を乗り越えながら残骸から離れずに進む。以前はモノレールを無視して降りすぎ、結局焼山谷出合に出てしまい、遠回りで苦労したこともあった。750mぐらいで南西尾根に入ってしまうが、このまま進むと焼山谷に出てしまうと思い、正しい南東尾根に復帰するために右往左往。すると、倒木の向こうに薄いトラバースの踏み跡が南東尾根に向かっているのを見つけた。これをたどって六丁峠(590m)方面の南東尾根に乗り、そのまま峠を経由して駐車場に着いた。雨と霧で進路を見定めるのに時間がかかったが、今回は間違った尾根に入らずに下りられた。