明日はどこへ

漂泊の記録

中ア・木曽川水系境ノ沢 20231014

 

【形態】単独

【対象】沢登

【場所】長野県大桑村木曽川水系境ノ沢~糸瀬山(1867m)

【特徴】美瀑がいくつもあり、意外に楽しめた。暖かい秋なので、紅葉にはまだ早かった。この時季の毎度のことだが、クマの痕跡がいくつもあり、クマよけの笛を吹き続けた

【日程】松渕沢林道分かれ道(670m)5:50~6:10境ノ沢(660m)~8:00大きな滝8:10~11:50左岸稜線(1760m)12:20~糸瀬山~14:50駐車地点



きれいに整備された松渕沢林道を行き

「糸瀬山登山口→」と書かれた看板のある分かれ道に駐車

鎖のゲートをまたいで林道支線を歩き

終点から山の斜面を適当に降りると境ノ沢に着く

山が小さいだけあって

いきなり中流域の様相だ

地形図には堰堤がいくつも書かれているが

この地点はすでに最後の堰堤の上らしく

めんどくさい堰堤越えはなかった

 

しばらく荒れた河原を歩いていき

右にやや曲がっていく先に最初の滝が登場

どうもそこから上はゴルジュが続いているらしい

最初の滝は左側に顕著なクラックが走っており

パートナーがいれば登れそう

今日は1人なのですぐ横にあるガリーから登っていくが

滝の上に下りようとしたら

すぐ先にも登れそうにない滝が見えたので

さらに高巻きを続け

2つ目の滝の先で河原に下りた

林道から沢に下りると中流域の様相

左のクラックを登れそうだが・・・

持つ岩すべてがボロボロと剥がれ落ちる滝

 

 

その次は7~8mぐらいの滝

登れそうなところから取りつくが岩が極度に脆い

つかむ岩の多くがボロボロと落ちていく

ガラガラと浮石を落として最後はシャワーを浴びて滝上へ

この時季にシャワーを浴びると寒すぎです

ナメ滝をいくつか越すと大きな滝の下に出た

2段で高さは50mぐらいだろうか

岩もすっきりしていて見栄えがする

地形図の780m地点にある滝マークだろうか

時計の高度計は900mを指しているが・・・

マイナー沢にこんな美瀑があるとは

沢登りの楽しさを実感できる滝だ

youtu.be

次の滝も美しい

 

一休みの後、美瀑の巻きにかかるが意外にてこずる

急な岩尾根を登り

滑りやすい急斜面をトラバースして滝の上へ

アックスがないとかなり大回りしないといけなかっただろう

河原に再び降りると、今度は20mぐらいの美瀑

落ち口は水がはねていて活きがいい滝だ

これも登れないのでまくが再度きわどいまきで

落ち口近くに下りる

 

乾いていたので地上に落ちてから半日はたっているだろう

 

次はやや斜めった15mぐらいの滝

大きな流木がいい具合に立っているが

慎重を期してまく

すると斜面に大きな足跡と丸い糞があった

形状からしてクマだろう

木の枝で糞を刺すとやや硬いので

半日以上はたっていそうだ

今日は林道からクマよけの笛を吹き続けているが

鉢合わせしないことを祈るのみだ

以前行った桟沢では、糞が周りにたくさんあるクマの巣みたいなものがあって焦った

 

asuhadokohe2026.hatenablog.com

中流以降はゴーロに終始する

左岸斜面にあった桧の巨木

こんなキノコはあちこちに

でも毒かどうか分からないから取るのは躊躇する

 

先のほど滝の上に出ると谷の傾斜は緩くなり

ゴーロが見渡せるようになる

左岸から水量の多い支流が合流してくる

谷の地形ではまっすぐいくのが順当だが

左岸の支流の方が水量が明らかに多い

迷った末にまっすぐ行くことを選択

しかしすぐに全く水がなくなってしまった

左岸支流が本流だったかなと思って

等高線に沿って支流にいくつもりで斜面を登り始めたが

すでに支流ははるか遠くに曲がっていってしまったらしい

適当に登りやすい斜面を登って高いところから見てみると

先ほどのまっすぐの谷が明らかに本流であることが分かる

 

 

また谷にUターン

そのままゴーロを登っていくと

わずかだが水が流れるようになった

しかしこのゴーロは長い

地形図を見てもダラダラ登りであることが分かる

後方には御嶽山がだんだん高くなってきた

ゴーロが急になると稜線っぽい尾根が見えてきた

あと200mぐらいで砂礫の谷になり

登りやすそうな右俣を選択

崩れた斜面をごまかしごまかし登ると尾根に出た

しかし予定したコルより右の尾根に出てしまったようだ

尾根上には獣道が走っている

南東風が強く寒いので

大きな岩陰で沢服をチェンジ

左岸の稜線着。岩陰で着替える

頂上にある岩には変な柵が設けられていた

はるか向こうには中アの主稜線が見えた

 

糸瀬山頂上までやぶ漕ぎを30分

頂上はハイカーでにぎわっていた

暖かい秋なので紅葉の進み具合はいまいち

下りもクマよけの笛を吹き続けて車まで戻った

 

今日もお疲れ、お疲れ