明日はどこへ

漂泊の記録

中ア・木曽川水系荻原沢 20230812

【形態】単独

【対象】沢登

【場所】長野県上松町の東野集落のヘアピンカーブ(910m)~独標(2339m)

【特徴】ゴーロがひたすら続く沢。コロナ後遺症なのか、ただの歩きなのに胸の上部が重く苦しかった。幕岩を越えた所にある核心の滝は高さ20mぐらいで、下から見るとそんなに急傾斜に見えなかったため、ロープ、ガチャとも使わずそのまま登ってしまい、冷や汗をたくさんかいた。アルパイングレード4級+~。ロープで確保しながら登ることをお勧めする。フィストサイズのクラックなのでキャメの青があった方がいいだろう。

【日程】東野集落5:00~5:30最初の滝~8:30 1410m地点のゴルジュ~11:00上部の滝場~13:10独標13:50~16:30風越山~18:00駐車地点

 

上松町の国道19号から林道に入り

東野集落を過ぎた最初のヘアピンカーブに駐車

そこから水平にU字工の水路が延びていて

それを終点までたどって入渓

本流にはそこから堰堤がいくつも続き、左右から巻いて行く

U字工をたどり、最初の堰堤につく

いきなり迫力のあるゴルジュと滝。巨岩の下から行けないかと探ったが・・・

しばらく行くと最初の滝

うーん、これは登れないな

とうことで、ちょっと戻ってまきに入る

斜面は急だが獣道があちこちに走っており

それをたどっていく

もうこの辺りでいいだろうと

急斜面を立木を頼りにおりて河原に降り立つと

さらに上流に堰堤が・・・

がーん。また急なまきの尾根にUターン

急斜面をトラバースし、この辺りでと河原に下りると

さらに先に堰堤があった。くそっ

でもその堰堤は横から簡単に乗り越せた。

がさがさの斜面を下りる

樹林が向こう側の視界を遮ると、やっと最後の堰堤

ゴルジュとナメ滝。気持ちよく登る

ナメが続く

これは登れるかな?でも簡単簡単

ナメ、ナメ、ナメ

1420mの二俣を越すと・・・

ゴルジュの登場。1段目は簡単

しかし2段目を登るのはやめ、1段目もクライムダウン

左岸に支流を分けると、流れは左に曲がりナメ滝が出てくる

フリクションは良好で簡単に越していける

両岸の森が迫ってくるとゴルジュと滝場の登場

1つめは簡単に登り、釜を持った傾斜の強い滝

ホールドがあり登れそうだが、その上の滝はツルツルのナメ滝っぽい

ちょっと考えた末、丸ごと巻くことに決定

1つめの滝をクライムダウンし、またまた急な斜面へ

(登れそうなところを探すのが沢登りの楽しみ♪)

岩やルンゼを越え

うっそうとしげる枯れ笹に顔への突きを繰り返されながら登り

滝場を超えた河原に歩いて下りた

そこから延々とゴーロ

蕎麦粒岳の鋭峰が正面に見える

また、がさがさ斜面を下りる。アックスは必携

またゴーロ。蕎麦粒岳が見えてきた

 

1550mぐらいからは伏流水となる

台高・地獄谷のようにこのまま水がなくなったら困ると思い

プラティパスに2リットルの水をくみ、担ぎ上げることにした

ザックが急に重くなり、足取りも重くなる

左手に大きな岩壁が見えてくると

またちょろちょろ水が流れ始めたので

プラティパスを空にして、少しでも肺への負担を減らすようにした

左手の岩壁は固そうで、標高差は100m以上ありそう

ハングはあちこちにあるが

クラックラインはパッと見たところ余りなさそう

まあ、魅力的な壁といえるが、ここまで上がってくるのは面倒くさいだろう

そのまま上がっていくと高さ20mぐらいの斜瀑が出てきた

幕岩はでかい

上部ゴルジュの最初の滝。滑りそうだが、簡単に越えられる

 

 

茶色のコケが付いており滑りそうなのでクライミングシューズにチェンジ

簡単に登れた

その上は左手に支流の斜瀑と

まっすぐ奥にもう少し急な20mぐらいの滝が見える

左岸は脆そうな岩尾根

どうも、どちらかの滝を登らなければ上に行けないようだ

そういう時はよーく観察

まっすぐ奥の滝にあるワイドクラックを登ることにした

正面左のワイドクラックを登ったが・・・

上からのぞいてもクラックは見えない

 

水しぶきを浴びながらクラックの下まで来ると

意外に急傾斜であることが分かる

フィストジャムをかまして体を持ち上げ

カチで支えて体を空中に出すと

ちょうどクラックの端におあつらえ向きのスタンスがあり助かった

左手のスローパーの岩がグラッっと抜けそうになり、くそっと声を出したが

何とか登り切った。アルパイングレード4級+~5級ぐらいか

登り切ってから下を見ると高さと傾斜があり

ロープを使うべきだったと反省した

 

それから上部はゴルジュの中のゴーロ

一カ所、巨岩でふたをされ、ハングになっている滝があった

リップに手が届く高さだったので、ザックを先に上に上げヒールフックで上がる

それからはダラダラ歩き

ピナクルを越えて薮に突入

すぐにコルに付くが、休める場所はない

そのまま藪こぎを続け、独標の頂上へ

中アが一望できる気持ちのいい場所でまったりした

コルから独標までやぶを漕いでいく

振り返ると、とがった蕎麦粒岳

中アが一望。気持ちの良い独標の頂上

 

駐車地点までの下山路は遠い。あまりにも遠い

上部は一般登山道とはいえ踏み跡がはっきりせず

何度か薮こぎをする羽目に

2118mピークぐらいから踏み跡がはっきりしてくる

1887mピークへの100mの登り返しでヘロヘロに

風越山手前の草が生い茂った斜面も迷いやすい

風越山から急傾斜の登山道を下り、林道を3キロぐらい歩いて駐車地点着

途中、木曽谷が一望できる気持ちの良い丘があって癒された(下の動画)

久しぶりの残業で全身がボロボロになった

youtu.be

ボロボロの状態で車に帰着