大峰 北山川水系白川又川下部~火吹谷 20210723~24
【形態】単独
【対象】沢登り
【日程】2021年7月23~24日
23日 小谷林道ゲート(460m)6:10~大栂山付近(1020m) ~フジノトコ(565m)~火吹谷出合(645m)~15: 00大滝の見える左岸台地(泊)
24日 左岸台地6:00~大滝下~大滝上~主稜線~1516m峰~ 16:30小谷林道ゲート
5年前の2016年8月に知人と奥剣又谷に行った時よりも白川又 川の水流は緩やかだったが、冷たさは相変わらず。 火吹谷出合までに何度も泳ぎを強いられ、 あまりの寒さに帰りたくなった。 火吹谷に入った途端に水はぬるくなり、遡行は楽になった。
23日
林道ゲートに着くと、奈良ナンバーの先着の車が1台。
ちょうど歩き出すところだった男性が、どちらへと聞くので
「大栂山周辺の林道から白川又川へ」と答えると
「釣りですか」というので
「沢登りですわ」と言うと
「一人ですか?気を付けて。僕も大栂山周辺を歩いてきます」 とニコニコ笑って去っていった
早朝からフレンドリーな関西人に元気をもらったので
こちらも負けじと出発
林道をしばらく歩き
モノレールの残骸がある辺りから林道を離れ植林地帯を登っていく
5年前より下草が伸びて歩きにくい
確か、でかいボルダーがあって、 その下に踏み跡があったはずと思い
斜めに上がっていくがボルダーは見つけられない
適当にジグザグに上がっていくと突然林道に出た
地形図には書かれていないので新しく造られたのだろう
しかしどちらに進めばいいのかが分からない
一度は反対方向に進んでしまい
標高差で100mぐらい降りてから
こちらではないだろうと思ってUターン
やっとのことで地形図に書かれている大栂山南側の林道に合流
結局1時間以上無駄な林道歩きをしてしまった
大栂山南側の林道はさらに崩壊が進んでいた
地形図に書かれている終点近くのカーブから南の尾根に入る
ピンクのテープが親切にもつけられていた
この尾根は850mから西向きに降りていくが
つい南向きの支尾根に入ってしまいそうな場所が何ヵ所かあった
何度か戻ったりしながらもフジノトコまで歩いて降りられた
そこで沢登りのウエアにチェンジ
最初こそ河原歩きだが
すぐに淵の泳ぎが出てくる
中ノ又谷出合手前にある淵は30mぐらいの泳ぎを強いられる
前回は最初、 ザックを背負ったままで行こうとしたら水流が強く断念
ザックを置いて、ロープを引っ張って泳いだが
足にロープが絡まるトラブルもあり死ぬような思いをした
今回もここが核心だろうと思ってきたが
水が穏やかでザックを背負ったまま中ノ又出合に泳ぎつけた
しかし岩場は全体に前回より滑りやすい
同じステルスソールなのに、、、
そこからも何度も泳がねばならず
体が冷え切って震えが止まらなくなったころ
火吹谷出合に着いた
出合はゴルジュになっているが意外に小さい
しかし水はぬるめで
少しずつ元気が戻ってきた
いくつか滝を越え
左岸に大きな岩小屋がある場所を過ぎると
その先に巨大な滝がはるかに見えた
時間は午後3時
あの大きな滝を越えるには時間がかかりそうなので
左岸にちょうどあった台地で泊まることにした
薪もそこそこあり快適だった
24日
翌朝はまったり出発
最初の5mぐらいの滝は登れそうだが
完全に水浴びすることになるため
朝イチということもありパス
左右両岸どちらからでも巻けそうだが
片っぽは上の大きな滝まで巻いてしまいそうなため
反対側から巻いていき大滝の下に出た
高さ60~70mはありそう
もちろん登れないので巻いていくが
3級ぐらいの岩登りや
高度感のある岩棚トラバースなどが出てきてなかなか微妙
その上、大滝の上には歩いて降りられず
25mぐらいの懸垂をした
大滝の上もゴルジュ
5mぐらいの斜瀑は左の壁を登っていくが滑りやすいため
黄、赤、灰の3つのエイリアンをかけながら上がった
しかしその上のハングした滝は絶望的で、 周囲も岩に囲まれて登れそうにない
いつもトポは持たないためどこから上がったら良いのかわからない
悩んだ末
今登った滑りやすい岩を再びエイリアンをかけながら下ったが
懸垂したほうが安全だった
結局、5mぐらいの斜瀑とその先のハングした滝を大きく巻いた
その先2、3の滝を越すと流れは緩やかになった
ヒグラシがしきりに鳴いて
広葉樹の緑が美しい別天地
こんなところで泊まってみたいもんだ
そこからは左岸に支流を2本分けた後
5mぐらいの滝を4、5本登ったり巻いたりしていくと
だんだん急傾斜になり
水流がなくなるころに適当に斜面を登ると稜線に着いた
そこで乾いた靴と服にチェンジ
草原上で気持ちの良い1516mピークを越えて南東方向の尾根へ
1289mピークの先で左斜面したに林道が見えてくるので斜面を 突っ切って林道へ
そのままゲートまで歩いた