大峰 小又谷
【山行形態】単独
【対象】沢登り
【日程】2020年8月17日
小又谷出合(260m)5:30
6:30 2個目の堰堤
7:40 巨大釜のナメ滝
10:00 2段の大滝
13:50転法輪岳(1282m)14:10
14:40中又尾根分岐
15:00林道15:10
17:10小又谷出合
【特徴】暑い夏に泳ぎが随所にある沢登りは楽しい。でも替え靴が濡れてしまい、下りの7~8キロの林道歩きで靴擦れができてしまった
小又谷にかかる林道の橋のたもとにある空きスペースに駐車
左岸の水源視察歩道を最初の堰堤まで歩く
堰堤には鉄ばしごがかかっているが、使わずに上流へ
しばらく河原を歩くと、次第に薄暗いゴルジュになる
でも淵と小さなナメ滝が続き、水もぬるいのでどんどん泳ぐ
すると2つ目の堰堤。興ざめだが、これは直登できる
すぐに3つ目の堰堤があるが、これは巻かなければ越えられない
その後も泳いで小滝を登るパターンが続く
巨岩の間から落ちる滝は登れないので適当に巻く
すると、直径20mぐらいの巨釜を持ったナメ滝に着いた
回りは高い壁になっており、ナメ滝は下部がストンと落ちている
さてどこから登るのだろう?
こういう時はもっと近寄って観察すると登れるところが見えてくることが多い
釜を回り込むと、「なーんだ」という感じで簡単に登れた
その後は3~10mぐらいの滝を巻いたり、シャワーを浴びて登ったりしていく
しばらく行くと、水の中にきらりと光るものが目に入った
目をこらすと白っぽいカエル
子どもだから白いのか、それともアルビノなのか
捕まえたら、手の中からスルッと逃げた
水流荒いゴルジュでは一生懸命に泳ぐクワガタも
水からすくい上げ、木に捕まらせると
元気にファインティングポーズ
もう落ちるなよと、声を掛けてやった
ゴルジュの奥にはちょっと大きい滝
これは登れないから巻いた
最初はかぶった壁だが、安定したガバカチがあり安心
その上はガイドブックに載るメジャルートらしく踏み跡も
さらに奥には、でかくて深いプールに2段の大きな滝が落ちていた
この滝はどこから巻けるのだろう?
トポはいつも持たないので、巻けそうなところを探しながら下る
「この滝は登れるのか」「この巻きで滝の上に出られるのか」と
自分の行けそうな所を探しながら歩くのが沢登りの醍醐味だ
こんな時に踏み跡などが出てくると
「行けるのか、行けないのか」というドキドキ感を味わう前に
正解を見せられた気がしてがっくりくる
人がたくさん入る沢は安全だが、その分、沢登りの楽しみは少ない
(ちなみに私の山行記録に左岸巻きか右岸巻きかを書いていないのは
読んでくれた人の想像力と楽しみを奪わないため。トポもないため、滝の名も不明)
結局ここは
ちょっと微妙な感じのスラブ壁を適当に登り
倒木等でがさがさの斜面を渡って滝の上へ行けた
大滝を巻くと流れは穏やかになった
しばらくナメを歩くとまた流れは急になり
岩溝を落ちる10m位の滝を直登
5~10mぐらいの小滝が続くようになる
カチが続く5mぐらいの滝はこの沢の中で一番微妙だった
1060mぐらいで砕石が沢を埋めるようになったので
右岸の植林に入り、東尾根を経由し転法輪岳頂上まで
猛暑の日差しは強烈だが、西風が心地よい
踏み跡が明白な主稜線を北へ行き
中又尾根分岐というピークから東の尾根に入り
しばらく歩いて左手の斜面を下ると林道に出た
そこから小又谷出合まで2時間の林道歩き
靴連れで足を引きずりながらとぼとぼ行く
途中で5台の林道工事や伐採作業などの車が後ろから来たが
どの車の運ちゃんも「乗っていくか」などの優しい言葉は掛けてくれず
無情にも走り去った
コロナの時代なので、見知らぬ人間は乗せられないのかもと自分を納得させた
出合の橋のたもとには
出発時にはなかった「なにわ」ナンバーの車が1台あり
後続パーティーが来ていたことを知った
大峰 岩屋谷
【山行形態】単独
【対象】沢登り
【日程】2020年8月9日
岩屋谷出合(320m)5:30
8:00最初の巨瀑
11:00 2つ目の巨瀑
11:50最後の巨瀑12:50―稜線(1108m)
14:30小峠山西峰(1100m)
16:20小峠山(1100)
18:00岩屋谷出合
【特徴】巨瀑3つと2~3の小滝以外はほぼ直登できた。猛暑の稜線でぼーっとして歩いているうちに、2度も変な尾根や獣道を下りていってしまい、下山に5時間以上もかかった
岩屋谷出合の橋の少し手前に駐車
駐車した車の中が暑くなるのを予想して
ガス缶等を木陰にデポして出発
橋から左岸の林道を数百m歩き河原へ
しばらくの河原歩きの後、淵と釜と小滝が出てくる
左岸のスラブにボロいお助けスリングがたれている5mぐらいの斜瀑は
流れの強い10mぐらいの淵を泳ぎ
右岸のガバ、左岸のしわを持って上がる
それを越えると岩がはまったゴルジュになり
巨岩の間を登ることが増えるがそれほど難しい箇所はない
流れが左折する480mを過ぎると
ゴルジュにはまった岩が大きくなってくる
上段は幅広、下段は2つに流れが分かれた滝を越えると
小滝の向こうに1つ目の巨瀑が見えてくる
高さは30mぐらいあるが、荒々しくなく癒やされる
この滝は楽に巻けた
流れを横切るように斜めにバンドが走っている滝も巻いた後
次々出てくる巨岩を登って越えていく
720mの二俣はきれいなナメになっていて、ゆっくり休んだ
左俣に入ってすぐの所にある10m位の細長い淵には
20センチほどの真っ黒いイワナ(?)が悠々と泳いでいた
だんだん左岸の壁が高くなってくるが
壁を登ったり、巨岩のトンネルを抜けたりしていける
だが巨岩でV字状になった滝は登れず巻く
するとすだれ状になった2番目の巨瀑
夏の強烈な日差しに虹が出て癒やされる
手前の尾根状を巻いて行くが岩場が出てきて苦労する
結局、岩溝状のルンゼにトラバースしてスラブを直上
かなり上がったところから次の小尾根に回りこむと
樹林の奥にさらに巨大な滝がはるか向こうに見えた
これはでかい
地形図にある岩屋滝谷だろう
小尾根にはテープがあちこちにあり
それを追って下りていくと難なく滝の下に着いた
あまりに暑いのでそこでしばらくまったりした
もちろんこの滝は巻くしかないから
さっき下りた小尾根を上がっていくとやっぱり岩壁にでてしまい
左へ左へと追いやられる
そのうち獣道に導かれるように尾根へ
あまりの暑さで頭がくらくらしてきたので
さらに上流から1448mピークまで上がる予定だったがキャンセル
そのまま下山にすることにする
しかし、ここからが今回の山行の最大の難関だった
素直に尾根を外さないようにただ歩けば良かったのに
なぜか1003mコルからトラバースしていく獣道に入ってしまい(思考停止状態)
途中で獣道はなくなり、やむなく藪の中の急斜面を北上して1つのピークに到着
「小峠山西峰」と書かれた手作りの標識が木に掛けてったのを
「やった小峠山の頂上だ」と勘違い(本当の頂上は東峰)
「よし、ここから東尾根を下りていけばいいんだな」(思考停止続く)と
支尾根を下り始めた
だが東向きに下りなければいけないのに、コンパスは常に北東を指している
「おかしいなあ、おかしいなあ」と思いながらもさらに下りる(続思考停止)
ついに800m辺りで尾根が不明瞭となり断崖に突き当たる
「こんな尾根のはずがない」。やっとおかしいと気づく
しかしなぜ尾根を間違えたのかまだ分からない
通い慣れた台高なら強引にこのまま下りていくところだが
大峰の山の雰囲気はよく分からないので、稜線まで戻ることを決断
暑さにふーふーいいながら、今下りてきた急尾根を登り返す
1時間以上かけて尾根に復帰し
「小峠山西峰」の標識の字を見た瞬間、正気に戻った
「ここ、小峠山の頂上じゃないやん!」
尾根を下り始めた位置を間違えていたことに気づいた
正しい尾根筋を少したどると
すぐに正真正銘の小峠山の頂上
そこからは立派な踏み跡が出てきて高速道路状態
もちろん獣道に迷い込むことはなく
そのまま林道に降り立った
2時間以上余計に灼熱の低山を歩いていたため熱中症状態
翌日も沢に入る予定だったが、やめた